肩関節周囲炎(けんかんせつしゅういえん)は、肩関節周辺の組織(筋肉、腱、靭帯など)が炎症を起こす疾患の総称です。一般的には「五十肩」や「肩こり」とも呼ばれることがありますが、具体的には以下のような症状が見られます。
主な症状:
肩の痛み:肩を動かすと痛む、特に腕を上げたり、後ろに回したりするときに痛みを感じます。
可動域の制限:肩を自由に動かすことができなくなる、または動かしにくくなる。
筋肉のこわばり:肩周りの筋肉が緊張し、動きにくくなることがあります。
原因:
肩関節周囲炎は、主に以下の要因で引き起こされます。
加齢:特に50歳以上の人に多く見られます。
反復的な肩の使い過ぎ:特定の動作を繰り返すことで炎症が起きやすくなります。
外傷や事故:肩に強い衝撃を受けた後に発症することもあります。
姿勢や生活習慣:長時間の同じ姿勢や不良姿勢が影響することもあります。
治療方法:
治療は個々の症例によりますが、一般的には以下の方法が取られます。
安静:炎症を抑えるために肩を休める。
物理療法:温熱療法や冷却療法、ストレッチなどが行われます。
薬物治療:痛みを軽減するために鎮痛薬や抗炎症薬が使われることがあります。
リハビリ:肩の可動域を回復させるために専門的なリハビリが行われることがあります。
肩関節周囲炎は適切な治療を行うことで改善することが多いですが、放置しておくと慢性化することもあるため、早期の診断と治療が大切です。