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肋骨骨折

  1. 外傷
肋骨骨折は、胸部にある肋骨が骨折した状態を指します。肋骨は胸郭を構成しており、胸部の臓器(心臓や肺など)を保護する重要な役割を担っています。肋骨が骨折する原因としては、事故や転倒、スポーツでの衝突などの外的な力が一般的です。

### 1. **肋骨骨折の症状**
肋骨骨折の症状には、以下のようなものがあります:
- **痛み**:骨折した部位を触れると痛みが増し、呼吸や咳をすることで痛みが強くなることがあります。
- **呼吸困難**:深呼吸をする際や運動時に痛みを感じ、呼吸が浅くなることがあります。
- **内出血**:骨折による内出血が皮膚の下に現れることがあり、青紫色のあざができることがあります。
- **しびれや圧痛**:肋骨が神経に圧迫を加えることにより、しびれを感じることもあります。

### 2. **診断**
肋骨骨折は、通常、症状や身体検査を元に診断されますが、確定診断を行うためには**X線**(レントゲン)や**CTスキャン**が用いられることがあります。これにより、骨折の場所や程度、並びに隣接する臓器の損傷(例えば肺挫傷など)の有無が確認されます。

### 3. **治療方法**
肋骨骨折の治療は、骨が自然に癒合するのを待つことが一般的です。治療方法は以下の通りです:
- **安静**:肋骨骨折の場合、安静を保ちながら痛みを管理することが基本です。特に呼吸が浅くならないように気をつけます。
- **痛みの管理**:痛みを軽減するために、鎮痛薬(NSAIDsやアセトアミノフェンなど)が処方されることが多いです。また、呼吸を浅くしないように深呼吸を促すことも重要です。
- **胸部バンドやコルセット**:かつては肋骨骨折に対して胸部バンドやコルセットが使われていましたが、近年ではこれらを使わない方が良いとされています。理由は、バンドで圧迫しすぎると、肺が十分に膨らまずに合併症を引き起こすことがあるためです。
- **手術**:通常、肋骨骨折は手術を必要としませんが、重度の骨折や胸部の臓器(肺など)に損傷を与えている場合は、手術が必要になることがあります。

### 4. **回復期間**
肋骨骨折の回復には通常、**6週間前後**の時間がかかります。この間、安静にし、無理に身体を動かさないようにすることが大切です。激しい運動や重い物を持つことは避け、無理な動きをしないようにしましょう。

### 5. **合併症**
肋骨骨折は、まれに以下のような合併症を引き起こすことがあります:
- **肺挫傷**:骨折した肋骨が肺を傷つけることがあります。これにより呼吸困難や血痰が現れることがあります。
- **気胸(ききょう)**:骨折した部分が肺を突き破り、胸腔内に空気が漏れ出すことで発生します。これが原因で呼吸が苦しくなることがあります。

### 6. **予防**
肋骨骨折を予防するためには、事故や転倒を避けることが重要です。例えば、骨密度を維持するための運動や、骨折のリスクを減らすための健康的な食事を心がけることが効果的です。また、高齢者の場合、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を予防することも大切です。

肋骨骨折は、治療や管理をしっかりと行うことで、通常は問題なく回復しますが、痛みの軽減と呼吸管理が大切です。もし疑わしい症状が出た場合は、早めに医師に相談することをお勧めします。
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